2017年活動報告
1月:「新金沢市男女共同参画推進行動計画」改定(案)パブリックコメント(意見募集)に対し、意見提出を呼びかけるとともに、レインボー金沢としても意見を提出しました。
13~25日、昨年に引き続き、レインボー金沢も協力させていただき、石川県庁展望ロビーで「石川県人権啓発パネル展」に、「多様な性、知っていますか?」パネル(「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」作成)が展示され、リーフレットも配布していただきました。
2月:「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン(案)」パブリックコメント(意見募集)に対し、意見提出を呼びかけました。このガイドライン(案)では、高齢期や不慮の事故での障害状態を含めて、本人がサービスへの意思決定ができなかったり意思を伝えられなかったりした場合に、家族等周囲の者の関与のあり方が示されていますが、その「家族」に同性パートナーを含むことを明示するよう、有志で意見を提出しました。
26日、レインボー金沢とLGBT法連合会が呼びかけ、新潟・富山・石川・福井の北陸 4県で活動する団体など8団体と研究者が集まって「LGBT支援北陸地方団体会議」を金沢大学サテライトプラザで初めて開催しました。各地の精力的な活動が紹介され、また差別解消に向けた法整備の状況とや議員等への働きかけについて共同で理解を深めました。
3月:文部科学省の「いじめの防止等のための基本的な方針の改訂等に関する意見募集」に対して、意見提出を呼びかけるとともに、性的指向及び性自認に基づくいじめの防止を学校が十分に行うよう、有志で意見を提出しました。
「小・中学校学習指導要領」改訂案のパブリックコメント(意見募集)に対し、意見提出を呼びかけるとともに、多様な性を学校できちんと教えるよう、有志で意見を提出しました。
石川県と県教育委員会は共同で毎年3月に人権啓発冊子『人・人・人への思いやり』を発行しています。2017年の版では、この中の「性的少数者に対する差別をなくそう」の項目について、性的少数者の説明や、当事者の抱える困難な状況などについて、レインボー金沢からの要望も踏まえてより詳しく説明を充実させ、人権への理解と職場や学校などでの支援の取組みがより進むように、改善いただきました。
4月:「レインボー金沢メルマガ」第12号発行。
5月:東京レインボープライド(フェスタ、パレード)に有志で参加し、プラカードを掲げてパレードを歩くとともに、LGBT法連合会のブースで各地のさまざまな方々と情報交換や相談などを行いました。
6月:8日、今年1月にレインボー金沢に相談を寄せていただいたコマニー(株)の取組みが「LGBT理解を進める県内企業」としてNHK金沢放送局の「かがのとイブニング」で放送されました。社員の倫理規程(行動規範)に「性的指向についても差別を容認しない」旨を追加して朝礼で唱和し、セクシュアル・マイノリティと多様な性について社内研修を始めるなど石川県内で先進的に取り組んでいます。
(コマニーグループ行動規範より「(2)多様性の尊重について 私たちは、人種、国籍、宗教、個人的信条、性別、性的指向、年齢、出身、心身の障害、病気などによる差別を容認しません。」)
文部科学省の教職課程コアカリキュラム案に対する意見募集(パブリック・コメント)に対して、意見提出を呼びかけるとともに、教員による性的マイノリティの子供への差別的言動を起こさないよう、(1)「発達理解の意義」に「性的指向・性自認の多様性」を明記し、(2)「性的指向・性自認に関して困難を抱える児童」に専門家や関係機関と連携し対応の必要性を明記し、すべての子どもに適切な教育・指導ができる教員を養成するよう、有志で意見を提出しました。
「自殺総合対策大綱」の見直し素案に対する意見募集(パブリック・コメント)に対して、意見提出を呼びかけるとともに、「性的マイノリティへの支援の充実」の内容拡充と、「公正な採用選考についての事業主向けパンフレットに【面接や適性検査等で差別的な扱いを行わず】「性的マイノリティの方など特定の人を排除しない」旨を記載し周知する。」よう、有志で意見を提出しました。
「レインボー金沢メルマガ」第13号発行。
7月:1日、金沢市立図書館利用カードの申込書が改善されました。「性別記入は任意 市図書館のカード申し込み トランスジェンダーに配慮」 レインボー金沢の要望に基づく、昨年12月の金沢市議会での広田みよ議員による質疑が改善につながりました(市議会議事録はサイトで公開)。
1日、一般社団法人レインボーフォスターケア代表 藤めぐみさんによる「LGBTと社会的養護~里親制度と児童養護施設を中心に~」講演会が開催されました(LGBT支援北陸地方団体会議主催、レインボー金沢後援) 。
11日開催の、人権問題講演会「はじめてのLGBT:13人に1人。悩み苦しむ子どもたちのために「知ること」からはじめよう」(講師:松中権さん;主催:金沢市教育委員会;会場:金沢市教育プラザ富樫)の広報に協力させていただき、講演では地元の団体としてレインボー金沢を紹介いただきました。
19日、石川県立看護大学で、にじいろかぞく代表の小野春さんをゲスト講師に招いて、特別講義「女性カップルの子育て:あるステップファミリーの場合」が公開授業として開催され、当事者支援のための地元の団体として、レインボー金沢を紹介していただきました。
7月に実施された石川県の教員採用試験・行政職試験において、MMPIが使われなくなりました(警察官の職種を除く)。性的指向や性自認を問う差別的な質問項目があったため、レインボー金沢では2012年よりその問題を訴えてきました。その結果、性に関わる質問項目は削除されたのですが、それ以降も信仰の自由などを侵害する質問項目は残っており、使用停止を求めていました。
8月:連合石川の石川県に対する「政策・制度要請項目」について、セクシュアル・マイノリティへの支援と差別解消に向けて、レインボー金沢交流会参加者の意見等も踏まえて、全教職員への研修実施、学校での授業の必修化、県教職員の採用試験適性検査でのMMPI・MINI-124使用廃止などを、有志から要望しました。
スタッフ有志の働きかけが実り、金沢大学に(仮)性的少数者支援に関するワーキング・グループが発足することになりました。
22・23日、石川県教育委員会の人権教育推進会議が加賀地区(小松市)・中能登地区(志賀町)で開かれ、立教女学院短大の佐々木掌子専任講師が小中学校の人権担当教員に向けて講演。地元の支援団体としてレインボー金沢も紹介(資料としてリーフレットも配布)していただきました。
9月:17日、ダイバーシティラウンジ富山の主催で、公開シンポジウム「地方都市におけるジェンダー平等と行政へのアドボカシー:北陸と東北の<知恵>を富山でつなぐ」が開かれ、北陸や東北の各団体の取り組みや経験が紹介されました。
スタッフ有志の働きかけにより、金沢大学の学務システム更新に合わせ、9月下旬以降、新しい証明書発行機から発行される証明書類から性別欄が削除されることになりました(在学証明書、在寮証明書、成績証明書(和・英)、卒業見込証明書、免許等取得見込証明書、卒業証明書について削除;学生旅客運賃割引証(学割証)は以前からJRにより性別欄なしの書式;例外として、健康診断書は必要上記載、またJR通学証明書交付願は決められた書式のため残存)。
10月:19日、北陸3県の人権擁護委員が参加して毎年開催される、北陸三県人権問題研究会が金沢市で開催されました。その分科会で、初めてセクシュアル・マイノリティが取り上げられ、人権相談に問い合わせて来た人への支援・助言のための参考情報として、レインボー金沢も含む、北陸3県の団体と資料が紹介されました。
11月:「レインボー金沢メルマガ」第14号発行。
8日、城北病院で研修会が開かれ、セクシュアル・マイノリティが医療で直面する課題について金沢大の岩本健良准教授が講演されたあと、セクシュアル・マイノリティの患者への対応の向上について話し合われました。レインボー金沢のことも紹介していただきました。
19日、第24回交流会を開催しました。
23日、第1回《『LGBTと教育フォーラム』 in 金沢〜SDGs 「誰も置き去りにしない」から考える、地域コミュニティにできること〜》がしいのき迎賓館セミナールームで開催されました(主催:LGBTと教育フォーラム実行委員会、共催:国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(OUIK)、協力:レインボー金沢、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ;2018年秋に第2回を開催予定)。
12月:10日、金沢市に対して「印鑑登録証明書・申請書等からの性別欄削除に関する要望書」を、レインボー金沢とgid.jp(本部の代表と北陸支部の連名)から同時に提出しました(要望は同内容)。