2013年活動報告
2月:金沢市のパブリックコメント(意見募集)の機会をとらえて、「(仮称)新・金沢市男女共同参画推進行動計画」(案)、「金沢市人権教育・啓発行動計画」(案)に対し、有志で意見を提出しました(3月に金沢市の上記リンク先の各HPで意見の概要と回答が公表され、4月に意見をふまえてそれぞれの新計画が公表されました)。
「新金沢市男女共同参画推進行動計画」
(「性別、性的指向、国籍などの違いにより差別されない社会作りのための人権教育啓発を推進します。」と、取り組み方針に「性的指向」を明記: p.56)
「金沢市人権教育・啓発行動計画」
((4)性同一性障害のある人の人権、(5)性的指向による人権問題、について現状と課題を説明 : p.52)
3月:昨年7月と11月のレインボー金沢のアドボカシー(政策提言)を受けて、石川県議会定例会の一般質問で、盛本芳久議員が「性的少数者の人権問題について」質問しました。主な内容は、①性的マイノリティへの配慮と差別根絶に向けた、人権教育・啓発行動計画や啓発資料の見直し、 ②石川県の教員・公務員採用試験の適性検査(心理テスト)の改善、についてです。翌朝の北國新聞に概要が、盛本議員のHPに質問全文が、県議会HPに質疑応答全文が掲載されました。
14日、北陸中日新聞で採用試験適性検査の問題が記事として掲載されました。「「同性好きか」「女性に生まれたかったか」 性的指向を検査?石川県などの採用試験 識者「人権尊重に逆行」」 翌日、この記事が、衆議院法務委員会で西根由佳議員の質問でも取りあげられました。
『GID全国交流誌2013』Web版に、全国の41の当事者・支援団体の1つとしてレインボー金沢が掲載されました(GID(性同一性障害)学会研究大会関連企画)。
4月:金沢市のLGBTをとりまく施策の改善を求めて、金沢市役所で広田美代議員と面談しました。
金沢大学の「学生サポートガイドブック」に、セクシュアル・マイノリティの項目を掲載して当事者の学生を大学がサポートしていくよう、スタッフ有志で要望し、2013年度版に掲載されました。 また、セクシュアル・マイノリティの専用回線もある、電話相談窓口「よりそいホットライン」が、2013年度版『きいつけまっし』(全新入生に配布;学部1年生必修の「大学・社会生活論」テキスト)に掲載されました。
人権擁護委員の方からの依頼で、セクシュアル・マイノリティの社員への対応について、石川県内のある企業からの相談に応じることとなりました。
「LGBT活動者のための情報交換学習会」にスタッフが参加し、レインボー金沢の取り組みを紹介するとともに、他の団体のスタッフと交流し、運営ノウハウを交換し、連携をすすめ、今後の活動に生かしていくことになりました。
5月:29日、衆議院法務委員会で西根由佳議員が石川県など13以上の県市で「公務員・教員の採用試験で性的指向等を尋ねる適性検査が行われている問題」を人権侵犯問題として質し、調査・救済と、心理検査MMPI利用を中止するよう指導を求めました。「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」と連携し、多角的にアドボカシー・情報提供を行ってきた成果の一部です。
この質疑の様子は、31日の朝日新聞石川版p.34「総局日誌」でも取りあげられました。記者は「差別の問題は個人の訴えを待たずとも、行政がリーダーシップを発揮することが求められているはず。」と総括。
6月:28日、愛媛新聞で採用試験適性検査の問題が9段組みの大きな記事として掲載されました。「県警採用試験 人権侵害か:「異性より同性に魅力を感じる?」「神を信じる?」:適性検査MMPI使用:当事者団体・専門家疑問視」。ホワイトリボンのまめたさん・明智さん、レインボープライド愛媛のエディさんと連携した成果です。
7月:『つくろうネットワーク いしかわのNPO・ボランティア交流名簿』(2013年版)p.51に、レインボー金沢が掲載されました。
7月・8月: 石川県教員・行政職等の採用試験適性検査で、性自認と性的指向に関する質問(「女性に生まれたかったか」・「同性に強く惹かれるか」)をカットして実施されました。レインボー金沢の要望を受け止めてある程度まで改善いただきました。ご尽力いただいた関係の方々に感謝いたします。
9月:金沢市のパブリックコメント(意見募集)の機会をとらえて、「金沢市健康教育推進プラン2014(仮称)」(案)に対し、有志で意見を提出しました(10月に金沢市のHPで、意見の概要と回答が公表されました)。
10月:同性間のパートナーシップへの保障を求めるプロジェクトチーム」【レインボーで行こう!】~Rainbow de equal~主催の“同性婚などの可能性について語るワークショップ”パート2にスタッフが参加しました。同性パートナー間の法的保障の実現に向けて「今、自分にできることは何か」を意見交換し、地方都市の個人でできることのヒントを得ました。今後のアクションに生かしていきます。(12/4 英語版毎日新聞にこのワークショップのことが掲載されました。)
11月:7月に続き、石川県庁で人権推進室の担当者の方と面談し、性的マイノリティの人権擁護を進めるよう、具体的に要望を行いました。
12月:2014年の「石川県人権啓発パネル展」に、さまざまな人権課題と並んで、初めて「多様な性、知っていますか?」パネル(「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」作成)の展示が決定。これは11月の人権推進室への要望の1つが実現したもので、日本海側の自治体としては、初めてです。石川県庁展望ロビーで2月6日~19日開催。